PROFILE

小安 美和(こやす みわ)さん《No.19》

・株式会社Will Lab 代表取締役
東京都在住。46歳。「女性×はたらく」を応援する株式会社Will Lab代表、兼、途上国女性の生活向上のためのハンディクラフトショップWill Galleryのオーナー。
雑貨屋としてのパートナー開拓、仕入れを目的として毎月1回、海外へ。会社員時代は、できるわけがないと思っていた夢、「東京を拠点に、世界を飛びまわる生活」を実現できている。ライフシフトの経験は3回。
座右の銘:Where there’s a way, there’s a will.
影響を受けた本:「ひとりでも生きられる」(瀬戸内寂聴)
影響を受けた映画:「フリーダ」
株式会社Will Lab:https://www.willlab.tokyo/
Will Gallery:https://www.facebook.com/willgallery/
オンラインショップ「ウブコリコリ」:http://www.ubukorikori.jp/
ストーリーショップ「ソラトヒト」:http://soratohito.jp/

新卒で新聞社に入社し、5年間の激務の後シンガポールへ。シンガポールには5年間滞在して、専業主婦の経験もしながら現地採用社員としてワークライフ50%50%の生活を送りました。帰国後はリクルートに入社し、海外駐在や事業会社執行役員、リクルートグループ横断プロジェクトのリーダーなど、ワークほぼ100%で退社するまでの11年間を過ごしました。

ひとり合宿で考えた“自身が生きる意味”。そして決断したライフシフト

40歳になった時、この先どう生きていくかを考える「ひとり合宿」を行い、「30年ビジョン」と70歳までのワークとライフのマイルストーンを描きました。
その際、45歳になるまでは不妊治療と仕事に専念すると決め、治療と仕事の両立に励みましたが、45歳を前に、妊娠・出産が難しいと判明。
努力すれば子どもできるものと考えていましたが、実現できないことがあると分かった時、“自身が生きる意味”をさらに真剣に考えるようになったのです。
子どもがいない人生をいかに生きるかに向き合うため、ライフシフトを決断。もともと「50歳までに社会課題解決(女性の就労促進・能力開発)のために起業をしたい」と考えていたため、計画を5年前倒しし、起業を実現しました。
さらにシンガポール滞在時からアイディアを温めていた、「途上国女性の生活向上のためのハンディクラフトショップオープン」も同時に実現することができました。

ライフシフト前に働いていたリクルートでは、国内女性の就労促進のプロジェクトリーダーを務めていたため、会社にいても、実現したいと思っている社会課題解決はできる、会社を辞めなくてもいいのでは? と言われることもありました。
しかし自分としては、子どもが生まれる前提で必死に仕事と治療の両立を頑張っていたため、治療というミッションを終える決断=子を持たない決断をした瞬間に、心の中で何かの糸が切れ、仕事のミッションについて一心不乱に頑張れなくなっていました。
「一度すべてをリセットし、自分自身のもつエネルギーを、何のために、どのように社会に還元していくのかをゼロベースで考えたい」と考えるようになりました。

昔からの夢だった世界を飛びまわる生活を実現。充実した生活に幸せを感じる

ライフシフトしてからは、自身の健康を鑑み、やれることやるべきことの選択ができるようになったことが大きな変化です。
今も、周りからは日々忙しく動き回っているように見られますが、実は強弱をつけていて、年間で見ると会社員時代の半分の時間で仕事をしています。
20数年、毎日朝から夜まで休みなく働き続ける会社員生活の中で、女性特有のヘルスマネジメントに苦しんできましたが、今は自身の健康状態を軸に働けるようになり、肉体的にも精神的にもかなり楽になりました。
また、子どもの頃からの夢だった「東京を拠点に、世界を飛びまわる生活」を実現しています。雑貨屋としてのパートナー開拓、仕入れを目的として2017年は毎月1回、海外へ行きました。会社員時代はできるわけがないと思っていた夢を実現でき、幸せを感じています。

人生は長い。本当にありたい姿から逃げず実現に向けた一歩を踏み出して欲しい

ひとりでも多くの女性が「Will(ありたい姿)」を軸に、「はたらく」を通して自己実現することをサポートしたいと考えています。
弊社Will Labでは、特に地方や中小企業で働く女性を対象に就労支援、キャリア形成支援をしています。また、途上国の女性がつくるハンディクラフトショップWill Galleryは、Will(ありたい姿)は何か? はたらくとは何か? を考えていただくための場として運営しています。小さなスペースで週2日しかオープンしていないのですが、1年以内により大きなスペースで、領域、世代を超えた多様な女性が集い、化学反応を起こし、社会にインパクトを与えるような「場」に進化させていきたいと思っています。

特に女性の皆さんへ伝えたいことは、「人生は長い。焦らず、でも中長期を見据えて、本当にありたい姿=Willから逃げずに、あきらめずに、実現に向けて一歩踏み出して欲しい」ということです。
ワークショップやツアーなどを通しそもそもWillがわからないという方には言語化のサポートを、実行のプロセスが分からないという方にはライフ&キャリア設計のお手伝いをさせていただければと思っています。