昭和モデルから脱却できない“カイシャ”を壊し、人生100年時代の“会社”を創る社会変革ムーブメント。それがKX(カイシャ・トランスフォーメーション)です。

 

では、KXとは、カイシャを変えることなのか。カイシャの何を変えるのか。制度やシステムでしょうか。ビジョンやミッションでしょうか。それとも、カルチャーでしょうか。すべて大切なテーマです。こうしたテーマに取り組むのは、企業変革や組織開発の王道です。しかし、私たちは、そうしたことをテーマに掲げてはいません。私たちが変えたいのはカイシャじゃない。私たちが変えたいのは「一人ひとりが心の中で創り上げているカイシャという幻想」です。

 

私たち一人ひとりは、誰しもが人生の主人公です。一人ひとりがそれぞれの想いを持ち、それぞれがあるがまま、わがままであろうと、自分らしい物語を紡ごうとしています。それなのに、カイシャに働くと、あたかもカイシャという主体者がいるかのようにふるまってしまいます。「会社のために」としゃにむに頑張ったり、「会社が決めたことだから」と意思に添わないことをしていたり。いつのまにか、自身が創り上げたカイシャという幻想に支配され、想いを、そして自分らしさを失ってしまっています。「会社で働くって、そういうこと」だと、自身の心の中にあるわだかまりを封印してしまっています。

 

でも、カイシャという実態はありません。そこにあるのは人のつながりだけです。オフィスや設備や技術やマニュアルは何の意思も持ちません。何らかの想いを持つ人が仲間になり、その想いに共感する人が引き寄せられ、つながる。そんな“出会いの社(やしろ)”であることが会社の本質です。そこに集った一人ひとりが、つながりの主体者なのです。一人が変われば、つながりは変わる。会社は変わるのです。

 

KXの起点は、会社で働く一人ひとりが、自分が創り上げているカイシャという幻想から抜け出して、自分らしさを取り戻すことです。一人ひとりが蛹から蝶へと変態し、人生の主人公として、自分の人生をワクワク、楽しいものにしようと、新たなアクションを起こしていくことです。蝶の羽ばたきが大きな竜巻を生み出すように、一人ひとりのアクションは、アクションの連鎖を生み、チームを、職場を変えていく。やがては会社を、そして社会をも変えていく。私たちがKXというムーブメントで実現したいのは、そんな大きな物語。でも、かかわるすべての人が主人公である物語です。

 

だから、KXは私からはじまる。あなたからはじまる。そんな私やあなたが会社という垣根を越えてつながり、人生100年時代の“会社”をみんなで考え、みんなで創っていく。

 

さあ。人生の主人公へ。