Session Ⅳ「つながりリデザイン」分科会 |KX カイシャ・トランスフォーメーション ~人生100年時代の“会社”を創造する10のセッション~ 

Session Ⅳ 「つながりリデザイン」分科会 

at 2022/2/14

on Zoom Webinars 

 

人生100年時代にふさわしい「人と会社の新しい関係」の探索・提言を行っている「カイシャの未来研究会2025」(主査/ライフシフト・ジャパン代表取締役CEO大野誠一)は、2022年1月20日より、『KXカイシャ・トランスフォーメーション~人生100年時代の“会社”を創造する10のセッション』を実施しました。

 

これは「カイシャの未来研究会2025」が2018年末の発足以来、3年間にわたって探究してきたKX(カイシャ・トランスフォーメーション)のビジョンを体系化し、昭和の経営モデルから脱却できない日本の“カイシャ”の変革に広く適用できるモデルの創造を目指して行ったものです。

 

セッションは全10回。分科会でのディスカッションも、モデルを言語化・体系化していく編集会議も、すべて公開形式で進めていきました。

 

このSession Ⅳでは、KXを実現する5つのコンセプトのひとつ、「つながりリデザイン」の分科会ディスカッションを行いました。

 

【メインスピーカー】

藤井薫氏(リクルート)

野澤友宏氏(ニューホライズンコレクティブ)

野田稔氏(明治大学)

【ホスト】

大野誠一(ライフシフト・ジャパン)

豊田義博(ライフシフト・ジャパン)

 

会社のためではない、個人のためのダイバーシティ

大野)はい、皆さんおはようございます。ライフシフト・ジャパンの大野です。人生100年時代の会社を創造する10のセッション、セッション4にお越しいただきましてありがとうございます。1月からスタートしまして4回目になりました。毎回、上質な青臭い会話を、まじめに会社をこれからどうしていったらいいのかなということを議論しているオープンセッションでですね、何か出来上がったものを発表するセミナーではなくて、プロセスを公開して、皆さんからもチャットやアンケートのコメントで、いろんなご意見・ご提案をいただいて進めていこうとしている取り組みです。4月26日のセッション10に向けて、人生100年時代に向けて会社ってどうなっていくといいのかな、ということを引き続き議論していきたいなと思いますので、皆さんも是非チャットなどを通じてご参加いただければという風に思います。それではまずレギュラーメンバーを先にご紹介したいと思います。ライフシフトジャパンの豊田です。

豊田)今日もよろしくお願いします。

大野)そして、レギュラーメインスピーカーの明治大学大学院の野田先生です。野田さんおはようございます。

野田)おはようございます。よろしくお願いします。

 

大野)振り返りを含めて画面を切り替えて、前回までのところを少し振り返りたいと思うんですけれども。前回は旅の仲間分科会ということで、サイボウズの中根弓佳さんとフリーランス協会の平田麻莉さんにご参加いただいて、旅の仲間ということについてお話をしていただきました。前回の印象いかがだったですか、野田さん。

野田)実は少しわかりにくい概念かなと思ってたんですよ。要するに、だれのためのつながり、旅の仲間なのかということがよくわからなくなっちゃって、結局ダイバシティの話ですよねってなりがちなんですけど、そこをきれいに、社員にとっての旅の仲間なんだよねと。個人にとっての旅の仲間、それがキャリアにとって重要なんだよねというほうに、うまく意識がいったので、僕はとてもよかったと思っています。

大野)豊田さんいかがでしたか。

豊田)前回もいくつもキーワードが飛び出しましたし、チャットのコメントからもすごく新しい、私たちが思っていることを広げるようなコメントをたくさんいただけて、これがこのゴールであるモデルの血肉になっているプロセスがいただけているなと。今日もそういう意味でとても楽しみにしています。

野田)今日のつながりの話にリンクするような話が前回すごく出ていて。みんなのキャリアにお互い口出ししようぜみたいな話がありましたよね。あれってうまく、今日とリンクしているんだなと。カイシャトランスフォーメーションの一つ一つのパーツって、全然バラバラにあるんじゃなくて、全部絡み合ってるんだなということが、前回すごくわかった感じでした。

大野)前回チャットにもいろんなコメントいただいていて。面でつながって旅の仲間となる、多様性を豊かにしていきたいですね、というコメントだったり、

野田)面もキーワードでしたね。

大野)点でつながるんじゃなくて人と組織が面でつながっているというキーワードがありましたよね。それからこの深層的な多様性とか、社内兼務がお勧めですよとか、人生ショーケース、 レポートラインの面積、こんなキーワードも色々出ていて、非常に気づきがありましたというコメントとか。フリーランス協会の平田さん参加いただいていたので、業務委託契約というところでつながりの形とかパーパスとの距離という表現が刺さりました、ということもいただいていましたし。多様性って簡単に言いますけど本当に難しいと思いますよね、人のキャリに口出しするのが大事ですね、というコメントだったり。まさに今日とつながってくるんですけど、時間からの解放、空間からの解放に続いて、所属からの解放。これが今日の「つながりリ・デザイン」の一つのキーワードになると思うんですけれども。「旅の仲間バラエティ」から今日の「つながりリ・デザイン」のところにちょうどブリッジしてくるようなキーワードもあったなと思います。

 

電通社員230人が一斉に独立

大野)いままで3回やってきまして今日は4回目、左側にあります「つながりリデザイン」ですけれども、本日はお二人のメインスピーカーにお越しいただいています。リクルートのHR統括編集長の藤井薫さんとニューホライズンコレクティブの野澤友宏さんですが、まず、今日お越しの方の中にも、ニューホライズンコレクティブという会社のことがちょっと詳しくわからないという方もいらっしゃると思うので、まず野澤さんん方をご紹介させていただこうと思うんですが、設立から1年ちょっとですね、電通が作った新しい取り組みの会社で、 電通の230人の方が電通を退職してニューホライズンコレクティブと業務委託契約を結ぶという、今までにない組織形態で、人生100年時代の一人一人の働き方を最大化するという目標を持って取り組んでいる、まさに人生100年時代の新しい会社の形に挑戦しようとしている、一種の社会実験かなと僕は思っているんですけど、個人、企業、社会の新しい関係を生み出す、まさに「つながりリデザイン」ですね、オープンコミュニティを作るという。こういう取り組みをしているのがニューホライズンコレクティブです。電通の100%子会社という形になるのかと思いますが、まさにその人とのつながりを作っていくということだと思いますので…

野田)ちょっと、聞いている人たちに僕の方から付け加えますとね。僕この会社の設立のときから色々ご協力させていただいているんですけど、僕、一番最初に聞いたときに、これって電通が、ミドルシニア社員を、繋がりどころか切り離そうとしているんじゃないかと思ったんですよ。体のいい追い出しやろうと思ってるんじゃないかと思って、最初は「いやだ」って言ったんです。そんな大企業のエゴの片棒なんか担げるかと言って、いくつか条件を出したんです。本当に手を挙げた人だけですよ、とか、無理やり追い出すなんて絶対だめですよって、踏み絵を踏んでいただきますよなんてことを生意気にも言ったらですね、全部社長以下役員が踏み絵を踏んだんですよ。そんなこと考えていない、本気でやっているんだと。よしそれだったら、ということでお話を始めたら、本当にそうだったんで、皆さんもここだけは誤解のないように。そこは重要なポイントだと思います。

大野)社会的にもそういう見え方されたスタートだった面もあると思うんですが。じゃあ野澤さんと藤井さんちょっと顔出ししていただいて。今日はよろしくお願いします。

藤井・野澤)よろしくお願いします。

 

大野)じゃあまずいまニューホライズンコレクティブのご紹介させていただいた流れもあるんで、野澤さんのほうからご紹介いただけますか。NHどんな風に立ち上がってきて今どんな風な状況なのか、ご紹介いただけますか。

野澤)はい、今日はお招きいただきありがとうございます。本当最初は野田先生が怖くて怖くて。

野田)すごかったよね。自分でもここまで言うかっていう。

野澤)そうなんです。それはそういうことじゃないんですっていうのを結構2回くらいご説明して。

野田)ホントか?みたいな。

豊田)私も実はインタビューさせていただいたときまで、そうはいってもなんかなあ…と思っていたら、いや、かなりピュアだし思っている以上に、という風に思い出していました、その時のこと。

野澤)ありがとうございます。では簡単にですが今年1年振り返っての説明をさせていただきます。いま大野さんからご説明いただきましたけれども、我々もと電通社員でございまして、230人が一斉に独立しました。ニューホライズンコレクティブ合同会社と業務委託契約を結びながら一定の固定報酬を得るという契約をしております。ニューホライズンコレクティブはメンバーに何をしているかというと、3つの機会を提供しています。一つは新しい学びの機会、もう一つは新しいやりがいの機会、3つ目が新しい仲間・チームの機会なんですけれども。2021年1月に開始してから約1年が経ちまして、皆さんにアンケートを取ったんです。1年間皆さんどうですかと。一番我々が重視している指標が、充実していますか、ということだったんですけれども、なんと約9割の方がとても充実もしくは充実しているという回答をいただきました。回答数207名で9割。時は折しもコロナ禍にあって、平均年齢53歳のベテランたちが9割充実していると聞いたときはホッとしましたよね。我々としても、なぜこの9割が充実しているのか、いろいろ分析はしているんですけど、大きな要因としてやはり新しいつながりというところ、この1年大事にしてきたところが大きいかなと思っております。学びというところでも、独立するのでマインドセットを変えたりとか、新しいスキルを身に着ける、野田先生にも去年いろいろご協力いただきましたけど、そういうことをしつつ大事にしているのは、一緒に学びあう仲間がいるということを結構大事にしてきまして。結果、その一緒に学びあう仲間というのが、新しい事業を創造する仲間になるんじゃないかという前提でいます。世に言うリスキリングというと、DXに乗り遅れたおじさんおばさんが、なんかこう一人でこつこつやるんですけれども、そうではなくて同じ課題を持って同じ目標を持った学びの仲間たちが一緒にいる、って言うことをこのライフシフトアカデミーでは重視していきたいなと思っております。

 

メンバー同士のつながりで新しい仕事が生まれてきた

野田)これは受講生の方が受講するだけじゃなくて、自分たちも教えるってこともやるわけでしょ。

野澤)そうですね。

野田)そういう意味で、関係性が双方向なんですよ。つながり…いきなりもうちょっと内容になっちゃうんだけど…つながりってね、やっぱりどっちかって言うと一方向になりがちなんですね。私教える人、あなた聞く人みたいな。これって、健全なつながりじゃないっていうか、発展性のあるつながりだと僕は思えない。その意味で、ライフシフトって双方向のつながりを新たに作るとすごくいいことだなと思ってます。

野澤) りがとうございます。そこを目指して今いろいろ取り組んでおります。野田先生はじめいろんな方のご協力いただきながら、さまざまな、59回、60回近くなるセミナーを作って まいりました。ビジネスマッチングという制度もやってるんですけど、ここでもやっぱり新しいつながりということを重視していまして、特に重視しているのがこの地方と中小企業とベンチャー、これ簡単に言いますと今まで電通がカバーしきれていなかったところを、ニューホライズンメンバーならではのフットワークとネットワークでやっていこうと。これが結構功を奏してまして、地方とか中小企業・ベンチャー、今までなかったつながりが生まれてくる。これがまた、メンバー同士のつながりで新しい仕事が生まれてきた、というのが結構大きいので、今後このサービスっていうのは重視して行きたいなと。

野田)会社って以外と繋がりを限定するものなんだよね。

 

メンバーの心の支えになったグループ

野澤)本当そうなんですね。よく言うんですけど電通って大きなガンダムみたいなものだと思いますんで、「そんな大きなものでガシャンガシャン来られても困るよ」みたいな。個人の行きたいところに行けるという点で新しいつながりが生まれていると。我々が今回満足度というか充実につながっているのがこのコミュニティのあり方ということですね。最初はメンバーってやっぱりいわゆる管理というものが出来ないので、このメンバー同士で相互管理と言うと狙いもあって、グループ…まあ学校でまあクラスみたいなものを作って。あとまあ興味関心のもので言うとサークル、部活とまあこういうグループはもうmustで入ってもらってサークルは任意で入ったんですけれども、実はこのグループというものが、非常にメンバーの心の支えになっていて。週一遍とか二週にいっぺんとかまあグループ会っていうのもやるんですけれども、その中で、会社とはいえ大きな会社なので、今までしゃべったこともないよ部署同士の人たちがお話をする。で、時は折しもコロナ禍ですので、なかなかこう人との触れ合いようなものが、もしかして独立したらなかったけれども、お話しする機会があって、こんな面白い人がいたんだって発見がある。なんてところも結構、このグループがつながりっていう部分に大きく寄与したんじゃないかなと思っております。

豊田)野澤さん、このグループって何人ぐらいでしたっけ。割とコンパクトですよね。

野澤)基本10人前後ですね、10人前後のグループが231人なんで、20数グループある感じですね。

野田)1組から23組みたいな感じですね。

野澤)そうですね。おもしろいのは、最初に結構クラス替えみたいなこともやったんですけれども、 一番最初の…まあ入学したてのクラスのつながりが、ずっと繋がっているとかですね。そういうどんどん同窓会が増えるみたいな、そんなイメージがあります 

豊田)先ほどのクラスとサークルみたいな、ある種学校のような構えですけれども、この話を聞いて、ヒト・ドリブン経営という一連のインタビューの中で取材をさせていただいたキュービックという会社のことを実は思い出しまして。キュービックという会社は、経営者である世一さんが、ご自身が浦和高校出身なんですけど、「浦和高校みたいな会社にしたいんだ」と。実際職場とは別に、FAM(ファム)って呼んでいるコミュニティーを別に持っていて、あるいは他にこうクラブ活動みたいなのがあって、いくつかのところに所属できる、みたいなことが活性度に繋がる。本当に高校のような会社を作りたい、というそんな話で。実はすごく重なるものがあるんだなあっていうふうに思います。

野田)なんか人間の本性みたいなのがあるなと思っていて、所属集団っていうことがやっぱりほしいじゃないですか。どこかに帰属しているんだっていう、帰属意識って持ちたくて。だからといって他の人達ともやっぱり繋がっていたい。なので、こういった組・クラスと部活動みたいなのって丁度いい感じですよね。学校ってだからうまくできてるんだね。

 

才能は人が見つける

野澤)意外に面白かったのがまあ本当グループはこっちが勝手に決めて、皆さんこの人グループです、って決めてるんですけども、僕はニューホライズンに来てから何やろうかな、っていろいろあるんですよ。でもなぜか…僕、電通の時から思ってたんですけど、才能は人が見つけると。たとえば自分がこれをやりたい、これを生業にしたいとか、色々喋ってるうちに、変に自分の予想外のことをお願いされることがある。例えば、お茶やってるんですよね、茶道やってるんだ、じゃあなんか日本文化得意な方なんですかとかこう…斜め上のことを頼まれたりする。なんかそれが結構、自分の生業に近くなるというか。そっかそっかこういうやり方もあるな~なんて発酵することが結構あるみたいで。思わぬ仕事になっているような話もよく聞きます。

野田)これ、だから前回の中ででてきた人のキャリアに口を出すってやつですよね。お互いに人のキャリアに口を出して、お互いにお互いの可能性を広げ合うっていう関係性が、実は人にはほしいってことですよね。

 

豊田)いま野澤さんがおっしゃっていること野田さんがおっしゃっていることも、前回のこのこの打ち合わせの時にでてきた話ですけども、つながりっていうものが単に人と人とがつながっているってことだけじゃなくて、それによって色んな物のつながりが、多面的に広がっているみたいな話を野田さんが前回されたんですけど、繋がりって…ニューホライズンで生まれたつながりって、例えばもう少し具体的に言うとどういうものなんですかね。 

野澤)つながりで言うとですね、ちょっと新しい試みも今始めていまして。まあこれもちょっとつながりに近いんですけど、ニューホライズンで人形町にオフィスが…パークと呼んでいるんですけど、パークって言う呼び名もなんかちょっとこうみんなとつなれがる場所が欲しいって言ってるぐらいの感じでパークって呼んでいますが、その1階が、いわゆる路面店舗みたいなところになってまして、ギャラリーにしているんですけれども、ちょうど人形町に開くので、またここも人形町の皆さんといい感じにちょっと繋がれる場になってます。今新しくこう抹茶カフェっていうカフェがあって、そこに結構いろいろ来るんでそれも面白いですし、サークルとも違う展示というものでつながりながら、今ちょうど陶磁器の…それはサークルですね、陶器サークルがサークル展みたいなのをやっていますけど、またそれでこう新しいつながりが生まれていくというところもありますし。今新しいビジネスもちょっと作っているのが、売れる仕組み創造室っていうのをはじめていて、これがまた結構面白くてですね。さっき言いましたけど、ネットワークとフットワークっていうのが超バラバラなんです。皆さんそれぞれメンバー得意分野が全く違うので、それを掛け合わせたらなんか面白いことできるんじゃないの、っていうところで今作っているんですけども。全国の生産者とか事業者さんを、ちょっと面白いつなぎ方をしませんかっていう…まぁちょっと僕流に言うとそうなっちゃうんですけど、例えばですね、もともと伊藤忠食品さんが持っていためちゃくちゃ優秀な冷凍技術というものがある。一方であのすごくフルーツ、果物の生産者さんたちが抱えている悩みがある、まあ現地でしか味わえない完熟フルーツ、どうやったらこう全国に向けられるかなそういうことをマッチング…まあマッチングと言うと簡単なんですけど、想いもよらないつながりを、メンバー同士の雑談の中、出会いの中から生まれていく、それが一つビジネスになっていく。そこが面白いんですよね。これも信州大学と共同開発した、果皮からポリフェノール豊富な糖蜜液をとる技術というのがあった、じゃあそれをどこにどううまく繋げられるかなっていうので、メンバーのリソース探りながらビジネス化していくとか、 まさにつながりからビジネスが生まれたら面白いんじゃないかというところで、いろいろな取り組みを。

野田)要するに最初から狙ってつないでいるんじゃなくて、いろいろと繋いでったら繋がったみたいな感じなんですね。その創発する場がやっぱり大切なんだなつながりって。

豊田)そうですね、さっきの話にちょっと戻っちゃうんですけど、野田さんが自分の斜め上に、自分が思ってなかった自分みたいなことを気づかされる、それが多分自分の中の繋がりになってさらにいろんなところに繋がるみたいな、だからすごいダイナミズムみたいのが生まれているっていう事ですよね。

野澤)結構そのダイナミズム、まさにそんな動いているからこそなんか生まれてくる衝突みたいなところがあって、結構なんか新しいつながりを生んでいる感じがします。もしかしたら会社、電通の中にいたら結構こう部署の中から出られなかったかもしれない、もしかしたら会社から出られなかったかもしれないことが、なんだか割と自由に動けるようになったらちょっと色んな人と知り合ってあの人と知り合った、この人と知り合って、みたいなのが。

 

会社がつながりを阻害している

豊田)野澤さんが今おっしゃったこととか、さっき野田さんがおっしゃった会社がつながりを実は阻害しているとか、部署とかに居ると自分の意外な側面を発見する、されるなんて機会は逆に言うとあまりなかったりするわけですよね。

野田)みんなラベリングして、この人はこういう人だっていうふうにしか見ないからね。よくネットワーク論でウィークタイtheoryって言うじゃないですか、弱い紐帯、弱いつながりって。逆に言うとストロングタイっていうのは、もうみんなそのステロタイプにしかその人を見ないからチャンスもこないわけですよね。やっぱりウィークタイだからこそ発見できるものもあったりするんで。まあ会社っていうのはどうしてもそういう傾向あるのかもしれないな。これだけど、野澤さん、去年ってコロナだったじゃないですか。でもう多くの会社はそのコロナでもってネットワーク、ズタズタになってるわけですよ、繋がりボロボロなんですね。これ後で藤井さんにもその実態お話しいただきたいなと思ってるんだけど、これコロナでも大丈夫だったんですか?

野澤)結構、コロナだからこそっていうところもあって。アンケートをとると九割以上が働き方や場所が変化したって言っていて。NHが始まったタイミングとコロナ禍であるタイミングと両方あると思うんですけど、働く場所も業務内容もオフィス環境も仕事の優位性も、そして一緒に仕事するメンバーもガラッと変わってしまったので、逆にコロナ禍だからこそ、今まで繋がりようがなかった人とつながっているっていうこともあるかもしれないですね。実際物理的な移動っていうのは相当制限はされてはいるんですけれども、結構NHメンバーもリモートでグループ会をやるなどの繋がりもあったので、そういうところが、一見ネガティブに思える事象が、わりとうまくいっているケースとしてあるかもしれません。

 

日本の「働く」が悲鳴を上げている

大野)チャットの方にも、会社がつながりを限定するっていうことに対する矛盾とか問題意識を持っていた方が結構、多いですね。今日の参加者の中に。この辺ちょっと藤井さんのほうで、少し最近の会社のつながりってどうなってんだろうねっていうのを、少し教えてもらうといいかなと思ったんで。

藤井)はい、改めて藤井です、ありがとうございます、今日お呼びしていただいて。野田先生がおっしゃってましたけど、今日バレンタインデーですけど男ばっかりなんで、ちょっとカラフルにしようと思ってバックをカラフルバージョンさせていただきました。このKXの前に葉っぱとか、いっぱいありますけど これもなんかすごく、いろんなことをあのサジェスト、暗示してくれるのかなと思ったり。この絵の後ろにこう黒いエックスみたいなこともあったりするので、これってなんだろうかなと思いながら僕も今日参加できればなと思っておりました。今ですね、あの日本の「働く」が悲鳴を上げているってそんなデータをちょっとご紹介したいんですけど、リクルートが毎年5000人以上の方の働いている方に、働く喜び必要ですかって聞くと、83.9%が仕事は大変だけど必要でしょ、って言うんだけど、働く喜び感じましたかっていうと43%に減ってしまう。全くこの一年間働く喜びで感じてないよって方もいらっしゃるっていうことで、きっとつながりにも影響しているのかななんて思っているデータが一つあるというのと、もう一つコロナ禍で細かく見てみると、業績、給与、時間、場所、体調、コミュニケーションどうなったの、コロナの影響でどうなったか、なんてことを訊くと、悪化したよという方もいらっしゃればよくなったよという方もいらっしゃって、職場の中でもはたらくがすごく分断されている。お宅のところはいいよねITだからとか、いいですね一人暮らしだから、とか、逆にこっちは子供がいるからこそ大変なんだとか、色んな一人一人のライフステージとか、シチュエーションとか、業界職種によって違っているっていうことで、日本が分断されているっていうのも、繋がり自体の糸も切れちゃっているんじゃないかなっていう心配をしています。

もう一つは仕事の満足度、ハックマンオルダムモデル、働いている人がコロナ禍で働く満足度とかやる気の源泉と言われる5つの項目がどんなふうに変化したのかなっていうことを、2272名に調査したものがあるんですね。ちょうどコロナ禍2020年1月以降にテレワークをしていた方に訊いたんですけど、青い五角形からピンク色の五角形に小さくなってしまったものが3つほどありまして。仕事の全体性がわからなくなっちゃったよ、という話とか、仕事の重要性、お客さんは喜んでくれているのかな?とか、社会はよくなっているのかな、全然わからなくなっちゃったよ、という。上司や同僚やお客さん、周りから、いいね、藤井頑張ってるね、と言われなくなっちゃった、っていうこともあったり。これは目隠ししたサッカーみたいなもので、ゴールも仲間も相手も自分も見えない状態で。みこしケーションの喪失、って僕は言っているんですけど、お神輿みたいにちゃんと肩に食い込んで、みんなと息を合わせて大事な神様みたいなものを盛り上げるという感覚がなくなっちゃってる。職場とか会社のつながりが担保していた、とても大事な神輿を担ぐような感覚というのもなくなってるんじゃないかな、というのも心配事。反対側で、個人の方で、そういう中で次のキャリアを見つめなおしたよという方が6割。

豊田)これね、よく聞きますよね。

 

自分の人生を見つめ直す

藤井)日経新聞の1月4日でも、I Quitとか。1200万の年収を投げうって人生ライフシフトしようっていう方もいらっしゃるんで。そういうのが私たちの調査でも、会社の戦略方針に不安を感じて、もっとやりたい事を仕事にできることにフォーカスしたいなってこともだんだん増えていることが、私たちの転職活動者の調査からも見えていて、僕はまさにこのライフシフトのKXの話から…自在ってことを。自分の人生の存在意義っていうのを見つめながらもっと人生を終身、自在に生きていくっていうことができる人たちがすごく増えているんじゃないかなと思ったんです。新しいつながりに向かって自在性を発揮しようとする個人がいる、そんな感じ。あと、暮らしとも繋がりたいなという事にクラシゴト改革なんて言葉を使ったんですけど、つながりが会社の中だけの繋がりをリ・デザインするのではなくて、暮らしとかライフとか人生とともにリ・デザインするっていうことがすごく動いてらっしゃるというのも、コロナ禍の大きな動きだったなと思っていて。最後ちょっと別のスライドですけど、副業みたいなことを支援するサンカクのイベントで、ふるさと納税ならぬふるさと副業会議っていうのをやってるんですけど、例えば石川県にある会社で伝統のゆべしのお菓子を作ってらっしゃるんですけど、コロナ禍で売り上げがものすごく減っちゃって、来年お店が潰れそうになっちゃうけど、伝統を守らなきゃいけないんでECサイトを立ち上げて。もう一回売り上げV字回復したいので、手伝ってくれない?って言ったら、東京のyahooとかいろんなとこにいらっしゃる方が、俺達侍五人組で手伝うぞ、なんていうのが、勝手に五人組がつながって、インターネット上でお手伝いするとかですね。ホテルでも、ちょっとインバウンド型のプランを作りたいんですけど手伝ってくださいって言ったら、なんと、カリフォルニアにいる、大手通信業のプロジェクトマネージャーやってらっしゃる方が、旅行業界にいつかはチャレンジしたいんだけど、オンラインで手伝いたいです。旦那さんと世界中よく回ってる、長期滞在のことよくわかるんでお手伝いします、無料で、というような。なのでまあ時間や空間や…先ほど野田さんおっしゃった時間を超える、空間も越境する、人の間も影響するっていうような。インターネットアビリティっていうのが、いままでもインターネットにつながった世界ですけれども、僕はもう一つ、Internet of being って言うので、自分の存在がインターネット繋がった瞬間に、時間や空間、人間(じんかん)、人との関係をもう一回繋がり直して、っていうところとか。本当に野田さんのところの動きと似たように、いろんなところで起こっているのかなと。会社は窮屈(?)になっている…反対に神輿がなくなってエンゲージがなくなっている。個人は、いろんなところにつなぎ直してたリコネクトしてるんじゃないかなっていう気がしますね。すみません駆け足なっちゃいましたけど。

 

どうする? つながりリデザイン

大野)チャットにもね、会社の取り組みでつながりのデザインどうするんだっけっていうことで大手自動車メーカーのコメントなんかが出てるんだけど、今日は基本的に、会社に依存しないで個人個人のつながりをどうデザインするのかっていうところが一つベースではあるんだけど、じゃあそれを豊かにするために会社が出来ることってなんかあるんだっけ、っていうのはどうですかね。

藤井)これ私少し話してもいいですか。こうやって外に出ていくと、外の…私、鏡って言ってるんですけど鏡ってひらがなで「か が み」って書くと、真ん中に「が」が入っていて、両側に「かみ」が入っているのでちょっとすごいなって思ってるんですけど。外のいろんなところで鏡を映すと背中のホクロも見えるようになるし、自分の持ち味も改めてわかるようになったりするので、会社自身もやっぱり外の鏡をいっぱい持ってあげるといいかなと思っていて。副業の調査1456人の方に訊いても、もう一回本業とのつながり、魅力を感じ直しているって話で。

野田)そうそう、自分が相対化できるんでね、自分のいるところの良さを発見する人すごく多いですよ。二枚目の名刺さんたちがそういう研究結果出していて、ホントかなって僕思ったんだけど、自分でも聞き回ってみたら、みんなそう言っていましたね。ただ、ネガティブ副業の人はねその率少なかった。

藤井)自分でやっぱりちゃんと選んで実践的にやるとポジティブになりますよね。会社が無理やりやるとなんかイマイチなんだけど。 

野田)あと、お金のためだけで副業するとかっていうと、あんまりいい関係性ができないんだよね。

藤井)もう一枚だけうつしちゃっていいでしょうか…漢字おじさんなんで書いてきたんですけど、

野田)笑。なんだこれ!

藤井)「働く」っていう漢字は、実際には重なるっていう漢字を書いていますよね。でも今のあの会社のつながりのあり方ってもう、同じ状態で。学校から会社、リタイヤってリニアになっていて、同じ人とばっかりやっていくっていうことを、もう一回遠くにいる人ともまるで近くに居るように接して…これAR用語なんですけど重畳、現実の世界の中にデジタルデータを重ねてたたむというような、パラレルとかマルチステージとかいろんな言葉もありますけど、こうやってあの重ねてたためるっていうことができるので、一日24時間をタイムスライスするんじゃなくて、同時並行型でいろんなことできるようになるし、重ねられるようになる。で、人が重なる力っていうのが働くの原理だとすると、そのあり方っていうのももっと違うんじゃないかな、それを会社がどうやってつなぎ方をデザインするかって言うのがあるんじゃないかなと。こんな漢字はないんですけどね(笑)。 

野田)なんか暴走族が好きそうな漢字だけど(笑)

豊田)確かに左側の働くみたいな状態に多くは本当になっている。野田さんがおっしゃったみたいに、ある部分がいろんなものを規定してるというようなことが本当に起きているんでしょうけども、一方で、実は野澤さんの会社のところに集っている人たちは、大きく見れば電通という一つの大きなところにいた人たちなんだけど、そこで実はこんな化学反応が起きちゃうっていう現実もあるとするならば、必ずしも外に越境するということばかりが解決策では決してないんだとも思うんですね。外はもちろんいろんなものを得られるっていうことは間違いないんだけど、中を色々つなぎ替える、リデザインするということは本当はもっとできるはずですよね。

野澤)いま藤井さんの漢字を見ていて、僕はずっとクリエイティブ、CMプランナーとかコピーライターをやっていたんですけど、A社さんを考えて考えて、息抜きでB社さんを考える。で、またB社さんを考えて疲れてくると、息抜きでC社さんを考える、そうするとC社さんを考えているあたりで、なんかA社さんで考えていたことが混じるんですよ。そういうふうに、アイデアを生みながら違うアイデアが生まれてくる感じはずっとあって、もしかしたら副業というか…主と副というより複数の複ですけど、あれを結構繰り返していくと、次の仕事へのアイデアだったり面白さというのが、どんどん生かされていく感覚というのはきっとあるんだろうなと。だからさっき野田さんが言ったようにお金のためというと、たぶん同じことを違う人とやっている感じだと、たぶんそこまでの面白さは生まれてこないのかもしれないです。全然違うことを違う人たちと一緒にやってみると、いい感じにミックスされて面白くなるのかなと思いました。藤井さんのあのおもしろ漢字を見ていて。

野田)今のってまさに重畳だよね、スーパーインポジションだよね、これ。僕らコンサルタントも、本当は一つの会社のコンサルティングに集中したほうがいいんじゃないかっていう意見があったんだけど、違うんだね、本当は。実際僕なんかも複数を持つように必ずしていて。そうしないと煮詰まっていっちゃうんだよね。そういう意味で、複数のつながりをいっぱい持たないと、人間も煮詰まっちゃうんじゃないですかね。悪い意味で煮詰まっちゃう。

 

人がより生き生きするためには複数のつながりがあった方がいい

藤井)今の野田先生の話で思い出しましたけど、老人と海のヘミングウェイが、自分が小説を書くときに、アイデアがあるときに、実際に4割とか3割書いたあといったん止めて、カフェに行ったり映画を見たり、違ったことをやって、無意識の中にぐつぐつ煮詰めるみたいな、そうすると最後クリエイティブがエクスフォーメーショナルに上がっていくというような。 

野田)発酵、発酵だよね。

藤井)共通項は、やっぱり時間なんですよね。焦らせないというか。会社がすべて発酵の時間を奪っていると、無意識の中で重畳する、発酵する時間がなくなっちゃうというか。時間っていうのも結構大事な。

豊田)断面で、時間の中でこう組み合わせるみたいな。

野田)先ほど豊田さんが言っていた、つながりの重畳化だとか、複数だとかということって、会社の中でできることはないのかっていう話をちょっとされていたじゃないですか。これ、ある種いくらでも考えられるんじゃないかと思うんですよ。ちょっと考えただけでも色んなことが出来る。一番の問題は、たぶん、怖いんだよね。怖いの。そんなことやって遠心力働かせてたらどこかぶっ飛んでいっちゃうんじゃないか、という怖さを感じる管理職、経営層が少なくないんじゃないかと思うんです。だから、枠、檻で囲って出られないようにする。更に言うと、会社の中でも…皆さんも経験あると思うんだけど、自分の部の中に閉じ込めておかないと、他の部なんかと繋がられちゃったら配置転換、異動を自己申告しちゃうんじゃないかと。みんな、求心力側に自信がないんだよな。まさにパーパスがはっきりしていないとか、きっとそういうことだと思う。やれることはいっぱいあるし、やった方がいいのは薄々わかるんだけど、自信がないと怖くてできない。

豊田)それは絶対あるでしょうね。一方で昨今これだけ副業みたいなことに関するおおらかさが出てきていたりとかいろんなことがあって、まあ一部には、人をつなぎ止めたいからしょうがないからやってるみたいな本音もあるようですけれども、どうやら、人がより生き生きするための複数のつながりがあった方がよいということは、ある種公式の見解に感じになりつつある、いまどうやったらその感じを乗り越えられるか、ちょうど曲がり方にいるような状況ですかね。

 

大野)チャットのほうに「ジョブ型みたいなことが進んでいますけど、矛盾していませんか」みたいなコメントもあって。ジョブからばーっとやっていくと、あなたは何をやる人、って規定していくってことだから、すごくつながりを規定していくことになる危険性もありますよね。

豊田)私もいま大野さんが言っていることとか本当に賛成で、ジョブ型という言葉は日本で今ずいぶんきらびやかにやっていますけど、慶應の鶴先生なんかはキラキラジョブ型と言って馬鹿にしているじゃないですか。世界のジョブ型の現実をお前ら知らないなと。狭いところでずっと…外に移れないみたいな世界になっていっていいのかと。

野田)それってモダンタイムスの時代から言っていたじゃん。仕事の人間疎外って。ただ、一つだけ言えることは、そうはいっても根無し草はよくないと思う。ここが私は得意なんだよね、ここで価値発揮できる、そこは一つあっていいと思う。問題はそこに限っちゃうからよくないと僕は思っているので。一つ中心にあるものがあって、滲みだしOK、滲みだしたところでもっといろんなことが出来る、そういうことだと思うんですけど、これも繰り返しだけど、 それをやるのが怖いんだよ。一意専心させたいわけですよ、会社としては。

 

エピソードや想いがつながりを生み出す

野澤)会社って便利だなって思うときが結構あって。これ得意な人誰だっけ?ってなったときに、ツリーをたどっていけば必ずたどり着くんですよね。得意な人を探す機能としては会社としてはとても便利だなと思っています。NHでもそれぞれの属性と、だれが何を得意で、っていうスキルマップを上手に作ろうってやっていて、やる前はこれが一番肝だなと思って取り組んでいるんですけど、やっぱり結構難しくて、そこの課題はあるんですよね。ジョブじゃないですけど、得意なところをかなり決め込むと広がらないし、人はどんどん新しいスキルを持って進化している。それを更新して、じゃあ誰と誰がうまくいくんだろう、っていうのをシステムでやろうとするととても大変で。それは会社みたいに組織化せず、かといって誰が何得意かというのはきちんとあって効果的にマッチング出来る仕組み、システムを作れないかっていうことを今…

野田)リクルートに社内アトラスってあったじゃない。昔は個人情報なんてくそくらえだったから、飲み屋に置いてあったよね。飲み屋で繰りながら、こいつこうだったよねとか、こいつと今度こんな仕事できるよねってやるじゃないですか。僕ね、あれが重要だと思っているの。野村総研の僕らコンサル本部にも、かおなブックっていうのがあって、顔と名前だからかおなブックなんだけど、何が書いてあるかというと、その人の、デジタルデータ的な能力とか、そんな書き方はしないんです。どんなプロジェクトでどんなことやったってことばかり書いてあるわけ。エピソードなのよ。そうすると、そのエピソード読んでいると想像できるんですよ。ここでこんなことやってるんだ、するとこんなことできるんじゃないの、ちょっと声かけてみようよと。そうやってお互いに知り合い続ける努力をすればいいのであって、データで一回レジスターしたらもうおしまいみたいなことは…野澤さん、ちょっと今度一緒に設計しよう。たぶんね、エピソード型の記述が一番良いと思う。

野澤)今noteでライターさんに取材をしてもらって、230人が見たい世界というのを一人ずつ、想いとかこれからやりたいことというのをつぶさに書いているんです。月2,3人ずつやっているんですけど、意外とそれを見るのが、今野田先生がおっしゃったエピソードじゃないですけど、この人こんなことやりたいんだ、っていうのが想いとセットであるので…

野田)こんなことやってたんだ、みたいなね。僕ちょっと、御社じゃない広告会社さんで請け合ったときに、その人一人旅が大好きだというんですよ。一人旅はバイクに限るっていうんです。バイクは本当に一人であることを感じられるからって言って。この人に孤独力という力を与えたんです僕は。あなたには孤独力があるって。そんなもの力でもなんでもないでしょって言ってたんですけど、実はそれってすごい能力なんですよね。ひとりで行けるってすごく強い力で、持っている人少ないと思うんです。でもそれって他人が見てやんなきゃいけない。その人のエピソードを聞くと、そこから想像できるわけですよね。そうやってお互いに関心を持ちながら、そこから想像力を働かせて、じゃあ新たなこういうつなぎしてみようじゃないかっていう、お節介につながりをつくっていく、想像力とお節介でつながりを作っていくっていうのがいいんじゃないかなあ。

豊田)なるほど、おもしろい。今のお話を聞いていると、昨今の潮流である人的資本を可視化しようという文脈の中で、スペックみたいなものを一生懸命切り出そうとしていて、でもうまく切り出せなくてというような話がありますけれども、私たちが考えている文脈の上で人的資本の可視化という…あまりこの言葉も好きじゃないですけど、していくとすると、想いをみんなに伝わる形にする、そういうこと自身のほうがはるかに会社の創造性に繋がったりするんでしょうね。財務指標にしていくのはとても難しいものですけれども。その方がはるかにインパクトがあるんだなということを改めて感じます。

野田)つながりもやっぱり妄想だね。

豊田)妄想が張り巡らさせている状態が、何か可視化できませんかね。

藤井)一個、漢字を持ってきたんですけど、これですねまさに人的資本経営の今のあなぼこだと思ってるんですけど、人の無形資産というのを自分と切り離して対象化して切断して、その人を上手く操作して、できればIRにうまく繋げようみたいに思っているのが今の人的資本。科学技術っていうのは基本的に対象、切断、操作っていう観念なんですね。工学のこうっていう字は、上は天・自然・祖霊で、下が地や人間や未代、次の世代で、それを一本の技でつなぐというやつなんですけど、この両側に人をいれると、巫女さんのかんなぎという字になる。両利きの経営という意味では、ちゃんとあの…ジョブ型じゃないですけど、やっぱり仕事ミッション細かくして一週間でもオンラインで良いよってやってくれれば、石川県の会社手伝えるって事も出来るようになりますし、この人が歓送迎会の時にこんなに下働きしてくれるんだとか、クリエイティブ本気でやる人なんだ、っていうことは全然会社のPLとかIRには出てないので、歓送迎会の時のその人の人間性みたいなことも含めて、合理と情理とか技術と芸術をやるために、その人の本当の声を聞いてあげるとか、その人の体ごと一緒になって一緒に生きるとか、これあの一緒にノミニュケーションしないと難しいとこあるんでしょうけど。あとはやっぱりさっきの時間、円環って時間をこうゆっくりと繋いでいかないと、きっとその人の本当の可能性につながっていかないみたいな。なのであの巫女さんはすごい大事なんじゃないかなと思うんですよね。

大野)さすが漢字博士。

豊田)でも藤井さんが言ったまさにこの人的なものだとか、一連のこの今の流れにちゃんと組み込んでいくのすごく大切ですよね。私たちの、ある意味でミッションなのかもしれない。

 

縁結びが大事になってくる

野澤)藤井さんのエンゲージメントを見ると、仕事で出会って、ああいい出会いだなって思う瞬間って、あれとあれがこうだったから、あの時こうだったからこうこうなって今この人と出会ってるんだっていう…自分の中でまさに出会うべくして出会っている感覚、まあセレンディピティっていうのかもしれないですけど、そういう感じってありますよね。どれだけ人と人とを縁と感じられるか、それを勝手にこう自分が思ってたり、もしかしたら同じことを思ってくれてるといいなとも思いますけどね。

豊田)確かにこの縁という字があのエンファクトリーというヒト・ドリブン経営で取材したエンファクトリーのエンも、実はこの縁を実際にイメージしている社名ですけど、一つの多分キーワードなんでしょうね。繋がるっていうこと自身が、どういう繋がりであればいいという。縁にちゃんとつながってる、そのつながりこそが多分なんか私たちが大切にしたいつながりなのかな、なんかそんな感じもしますね。

野澤)縁結びが大事になってくる。

大野)縁結びはいいですね。

 

藤井)結ぶっていう字は、ひらがなだとむすっていうのは蒸気の蒸っていうのもありますし、もう一個が、生むっていう字にすって書いて「生す」っていう…。やっぱりじっくりと蒸してあげてコネクトしてあげると、ジェネレートって新しい子どもが生まれてくる。新しいアイディアとか新しい生き方、繋がりがあるってことで、「むす」の中に結構入ってるんですよね。

野田)なるほど知らなかった。今朝肉まん蒸して食べたけど。

 

大野)さて、あの今日もね、チャットにいっぱい意見いただいていて、ありがとうございます。ちょっと全部にお答えできてないんですけれども、チャットこの記録も、このプロジェクトの大事な資産になっていくと思うので、4月26日に向けて皆さんの意見もぜひあの拾い上げながら、社会実装モデル作っていきたいと思っています。今日はまたいろんな新しいキーワードが出てきたと思いますが、ちょっと全体をこう振り返って…まああっという間の一時間なんですけど、ちょっと一言ずつ皆さんから感想をいただければと思います。じゃあ野澤さんから行きましょうか。

野澤)ありがとうございます。いや本当にあっという間で。でも今いろいろ良いキーワードいただきましたけれど、本当に縁っていう言葉が、すごく今、非常に刺さっております。今こちらのチャットに書いていただきましたように、本当にナラティブに自分のこれまでの縁を語れること必要ですね。縁とセットであるのは、本当感謝だと思ったりもします。まあそういうこと本当に…縁に感謝、そのあたりをまた大事にしながら、 よりよい集まりにしていきたいなと思います。

大野)ジョブ型から縁型へ、ですね。藤井さん一言。

藤井)最後これを映して終わりたいと思うんですけど、あのこういうのを書いてたんですね。この絵の中にすごくインスパイアされていて、繋がりがなくなっちゃったから自我拡張の我が蛾になっちゃってますけど、K字カード(?)でどんどん時間を拡張してegoisticなっていくんだけど、僕ら蝶になる前に何がありましたっけってことをもう一回思い出すと、葉っぱや、守ってくれるマザーみたいのがあったりしたと思って、これをやっぱり主客未分の命とかですね、無我夢中になってた頃の話とか、安心安全なmotherのようなマトリックスがあったり、時間をかけて待ってくれるQuiet Ties があるから飛べるんだと思うんですけど、もう一個蝶って最後死んでいくんですよね。コロナで亡くなった人、病気になった人いっぱいいますけど、大我者って、横になる人の気持ちをきちんと考えると、やっぱりちゃんと生きなきゃいけないなということを想ったりすると、いまってここの生老病死というのを全然感じてない中でジョブ型とか、人的資本とか…まあ金融って全然こういうのが入ってないので。ライフシフトって確かここで生きると死ぬが僕の中で円環してるんだと思うんですけど、死んだあともう一回土に還って葉っぱになって、またあの生命が生きて死んでってずっとくるくる回ってるんで、つながりっていうのもやっぱさっき動的といった、円環するとかつながりながら 途中でマザーとか感じながらやるといいんじゃないかなって思いながら。この絵にちょっとインスパイアされたあのセッションでした。

大野)ありがとうございます。はいじゃあちょっと時間になってしまったので、豊田さん次会の告知だけさせてください。ということで十回シリーズの4回目きょう行わせていただきました。次回は2月22日火曜日の13時半から、ユニリーバの島田さんに登場いただいて、我儘、我がまま、わがままのセントリックというね、あのこれも自在につながる言葉ですよね。おのずとあるっていう、自分らしくあることが一番大事だなというところについて、まあ会社とどういう関係をつくっていけるのか、考えてみたいと思います。島田さんのコメントがあるんですよね。

 

島田)…わがままっていう表現があって、確かに企業って本当にそれを言うと思うんだけど、我がままであるということはすごく大事なことだと思っています。ひとりひとりが我がままであれるように何ができるのかっていう視点を、あの人事であったり、役員なのか経営なのかわからないけれども持つひとりひとりが持つっていうことがあると、企業であっても変わってやすいんじゃないかなと、そんな風に思いました、ありがとうございます。

 

大野)はい、ということで次回は島田さんを交えて、我がまま、これについて考えていきたいと思います。野田さん最後一言お願いします。

野田)はいもう本当繋がってるね。もうなんかびっくり仰天してて、なんか曼荼羅を作ってんだな僕らは、っていう感じを今日すごく受けました。次回も楽しみです。

大野)はい、ありがとうございました。ではちょっと時間過ぎてしまいました申し訳ありませんでした。今日はここで終了したいと思います。次回もぜひお越しください。よろしくお願いします。

 

以上