新年、明けましておめでとうございます!
2023年は、長く続いたコロナ・パンデミックがようやく一応の収束を迎え、グローバルな人の移動が再開しましたが、ウクライナに加えてイスラエルとパレスチナの間でも激しい戦闘が起こり、世界はさらに不安定な状態を露わにした一年でした。
そんな中で、私たちライフシフト・ジャパンが活動するフィールドでは、「ライフシフト」という言葉を耳にする機会が増え、じわりと広がりを見せている様に感じます。
青森県は、「ライフシフト人財育成事業」に取り組んでいます。定年などで仕事を離れた後もすっかり引退してしまうのではなく、積極的に地域の活動に関わり、活性化しようとする人達を「ライフシフト人財」と名付け、そうした意識を広めていこうとする取り組みです。
福岡市は、「女性のためのライフシフトセミナー」を開催しています。従来の「起業セミナー」のハードルを下げ、より裾野を広げるために、柔軟で多様な働き方を目指す女性達を応援しようという取り組みですが、こういった取り組みにも「ライフシフト」という言葉が使われる様になって来ています。
企業の受け止め方にも変化が見られます。
愛知県経営者協会は、毎年、取り組んでいる研究活動のテーマに「人生100年時代の人事戦略」を掲げ、その具体的な参考テキストとして「ライフシフト」を取り上げています。個別企業の社内研修などの場面でも、「キャリア自律」や「キャリア・オーナーシップ」といったテーマに加えて、「ライフシフト」が取り上げられるケースが増えていて、“組織内キャリア”に閉じない、“ライフ全体を俯瞰”する視点の大切さに企業も気づき始めている様に感じます。
ライフシフト・ジャパンでは、一人ひとりが「人生100年時代」のライフシフトを考える場として、ワークショップ「LIFE SHIFT JOURNEY」と1on1スタイルの「あなたの変身資産発見ダイアログ」を開催しています。
毎回、多様なバックグラウンドを持つ方々に参加いただいているワークショップ「LIFE SHIFT JOURNEY」では、数多くのライフシフターのインタビューから紡ぎ出した「ライフシフトの法則」をフレームワークとして、「ライフシフト・サイクル」「価値軸カード」「変身資産アセスメント」「ライフシフトの未来地図」といったオリジナル・ツールを活用しながら、一人ひとりが自分の人生を振り返り、未来を見通し、自分の言葉で語り合うことを通じて、「人生100年時代」をポジティブに生きていこうとするマインドを持ち帰ってくれています。
ライフシフト・ジャパンが実施した『人生100年時代・マインド調査』での「人生100年時代と聞いてどう感じますか?」という問いに対して、日本社会全体で「ワクワクする」と答えた人はわずか6.1%。「どちらかというとワクワクする」という人を加えても“ワクワク派”は38.8%(逆に“どんより派”は61.2%)という結果でしたが、「LIFE SHIFT JOURNEY」参加者の“ワクワク派”は、ワークショップ参加前で「58.6%」、ワークショップ参加後にはなんと「90.0%」にまで上昇する結果となっています。
ここから読み取れるのは、「人生100年時代」という超長寿社会に向けて、漠然とした不安を感じている人も、自分自身の人生の解像度を上げ、自分の言葉で語り合うことで、そのマインドを大きく変えることが出来るという事実です。
新しい年を迎え、新たな目標やテーマを意識する元旦。確実にやって来る未来「人生100年時代」に向けて、あなたのライフシフトを一緒に考えてみませんか?
ライフシフト・ジャパン代表取締役CEO
大野誠一