8月27日(火)19時~、慶應義塾大学SFC研究所みらいのまちをつくる・ラボが運営する「大井町コミュニティキャンパス」で、『45歳からのライフシフト講座』プレセミナーが開催されまた。40代・50代のビジネスパーソンを中心に、約40人の方が参加。ライフシフト・ジャパン代表取締役CEOの大野誠一のレクチャーに続いて、2人のライフシフト実践者の生の声に耳を傾けながら、人生100年時代のパラダイムシフトについてともに学ぶ充実した時間となりました。満足度も96%と非常に高く、自身のこれからの人生を考えるきっかけとなった方が多かったようです。以下、詳細をレポートします。

<パネルトーク①>55歳でエプソン販売を早期退職し、同期2人と農業で起業した続橋昌志さん。50歳すぎから「このままでいいのか」と悩み始め、2年間の体験農園での経験を経て起業するまでのプロセスをお話いただきました。「収入的には大きく下がったけれど、生活はなんとかなる。ボランティア活動にも力を入れていて人生的には今が一番、充実している。会社員だったら定年後20年もしたら、誰も葬式に来てくれないけれど、地域とつながっている今の感じなら結構、きてくれるかも」と笑顔で語りました。

 

<パネルトーク②>48歳で全国紙新聞社を辞め、地域起業し、51歳で小規模保育園を開園した及川敬子さん。ライフシフトのきっかけを「定年まであと10年、すり減っていく自分が見えてきた。祖母も98歳まで生き、83歳の母もすごく元気。きっと自分も長生きするぞと思ったとき、後半人生を考えて決断した」と語りました。「辞める時は、まだ本当に保育園を開設できるかわからなかったけれど、やりたいことを口に出すこと、とにかく動いてみることが大事。そうすることで情報も入ってくるし、人脈も広がる」とアドバイスをくれました。

<クロストーク>講師およびライフシフターおふたりと、参加の皆さんとのクロストークタイム。たくさんの質問が寄せられました。その一部を紹介します。Q. 何歳ぐらいからセカンドキャリアにチャレンジしたほうがいいでしょうか。実は会社で退職金の積み増し募集が始まってます。

続橋さん:自分はとにかく早く組織から抜け出したくて、早期退職金がピークの56歳を意識して決断しましたが、地域で働いてみると、70代、80代で現役の人がたくさんいます。60歳からでも大丈夫かなと思います(続橋さん)

及川さん:人によるのだと思いますが、私の場合は体力気力が60歳ではどうかなと思いました。早期退職金も50歳がピークで、48歳でもそこそこ出たので、それはそれで背中を押してくれました(及川さん)

Q.未経験の分野で起業する際の注意点を教えてください。

及川さん:経営は未経験だったので、創業支援セミナーに行ったりして勉強はしました。ただ取材をしてきたので知識はかなりある分野だったんですよね。補助金もつくので、そこまで冒険はしていないですし、できるという自信は持っていました。自信がない分野ではやらないほうがよいと思います。

Q.ご自身のライフシフトは、お子さんたちの成長にどんな影響がありましたか?

続橋さん:子どもは面白がってます。「うちのパパ、変な人」って(笑)。会社員時代は、家族とほとんど接点がありませんでした。深夜に帰って1日5時間ぐらいしかいなかったですから。いまは単身赴任で月に1~2回帰るだけですが、それなりに認めてくれているように思います。

<参加者コメントより>
・自分の今後の人生について考えるきっかけになった(30代・女性)
・今の自分と重なる話が聞けた。考えをまとめる指標を知ることができた(50代・男性)
・会社でやり残したこともあるが、20年後を考えると行動したほうがいいか、ここ2~3年もやもやしている。実際に一歩踏み出している方の話が聞けてよかった(40代・女性)
・ライフシフト経験者のお話が非常に参考になった。これからの自分の人生を真剣に考えたい(40代・女性)
・自分の中にあったものが少しだけはっきり見えた気がする。できないことをネガティブに考えてリスクの心配ばかりしていたが、とにかくやってみるというキーワードが響いた(50代・女性)
・2人の実践者から具体的なライフシフトのきっかけ、苦労、感動などの話が聞けた(40代・女性)
・自分の知らない話を聞くことはとても刺激になった。「ライフシフトの4つの法則」をもとに実例の話を聞けたことが良かった(40代・男性)

なお、自身のライフシフトについて具体的に考える「45歳からのライフシフト講座」(全3回のワークショップ)は9月17日(火)開講です。本セミナーに参加いただいていない方も参加可能です。詳しくは下記をご覧ください。

9月17日開講「45歳からのライフシフト講座」全3回 詳細・お申込みはこちらから